理科系の作文技術を読んでみた

ブログの記事や仕事で書く文章の質を高めたく,『理科系の作文技術』を読み,実践していきたい事をまとめました.

理科系の作文技術 (中公新書 (624))

理科系の作文技術 (中公新書 (624))

目次

  • 第 1 章: 序章
  • 第 2 章: 準備作業(立案)
  • 第 3 章: 文章の組み立て
  • 第 4 章: パラグラフ
  • 第 5 章: 文の構造と文章の流れ
  • 第 6 章: はっきり言い切る姿勢
  • 第 7 章: 事実と意見
  • 第 8 章: わかりやすく簡潔な表現
  • 第 9 章: 執筆メモ
  • 第 10 章: 手紙・説明書・原著論文
  • 第 11 章: 学会公演の要領

準備作業(立案)

第2章「準備作業(立案)」では,「主題の選定」や「材料の探索」の必要性や心得が書かれています.そのうち 2.3「主題の選定」に次の説明があります.一つの文書では一つの主題に集中すべきです.複数の主題が混ざると,読者に与える印象が散漫になり,説得力が低下するからです.また,自分自身の経験で得た情報(なまの情報),それについての自分自身の考えに重点をおくべきです.これらは,例え不備であり未熟・浅薄であっても,オリジナリティという強みを持っています.

私はなまの情報を特に意識しています.自身が体験した事をブログにアウトプットしておくと,その時に得た情報だけでなく,その時の感情も思い出せるからです.

パラグラフ

第4章「パラグラフ」では,文章のどこで切ってパラグラフとすべきか,パラグラフの構成はどんな条件を満たすべきか,について書かれています.パラグラフはある一つのトピック(小主題)についてある一つの事(考え)を言うものです.そこで何について言おうとするのかを一口に,概論的に述べた文が含まれ,これをトピック・センテンスと言います.パラグラフに含まれるその他の文は,トピック・センテンスで要約した事の詳細を説明します.これを展開部の文と言います.

著者が勧めている習慣があります.文章を書きながら絶えず読み返し,各パラグラフに必ずトピック・センテンスがあるか,展開部の文はトピック・センテンスとちゃんと結びついているかをチェックするというものです.

私はこれまでブログを書く際に,見出しに対して何を書くか,しか意識していませんでした.「要は何が言いたいのか」が分かりにくい形になっています.ブログの記事だけでなく,仕事で書く文書も,上の習慣を意識していきたいと思います.

わかりやすく簡潔な表現

第8章「わかりやすく簡潔な表現」では,一つ一つの文を書くうえでの心得が書かれています.長い文は読み返さないと判らない文になりがちなため,短く,短くと心がけて書くべきとあります.また,頭の中にびっしり詰まっている書きたい事を文章にする時に,以下の事を心がけるように述べています.

  • 書きたい事を一つ一つ短い文にまとめる
  • それを論理的にきちっとつないでいく
  • いつでも「その中では何が主語か」を明確に意識して書く

文を短く,短く,というのは意識していました.しかし,一つ一つの文をきちっとつないでいく,という所まではできていませんでした.文を単体に見るのではなく,全体の主語が何か,を意識していきたいと思います.

まとめ

今回初めて書評に挑戦したのですが,単純に要約しただけになっていないか,ただの感想文になっていないか,という事を気にしすぎて時間がかかってしまいました.本を読み,ブログを書き,という事はとても根気のいる事だなと感じました.しかし,それ以上に楽しさを感じました.気になった箇所に付箋を貼り,線を書き込みながら読み進め,今までの読書よりも深く考えながら読めたと思います.

今後ブログを書く時には,この『理科系の作文技術』は常に側に置いてバイブルにしたいと思います.そして,たくさんブログを書いてクオリティを上げていきたいと思います!

参考記事

マネし過ぎないように気をつけつつ,参考にさせていただきました.

kakakakakku.hatenablog.com